工務店は人手不足対策が急務です。現場は高齢者が多く若手が少ない状況になっています。国土交通省によると、平成30年度の建築現場は前年比0.7%程度しか増えていません。建築現場が増加していないのに、人手不足という状況が問題視されています。ではどのような問題が考えられるのでしょうか?
株式会社野村総合研究所が、2018年~2030年度までの、リフォーム市場や空き家数の割合、大工人数の予測を発表しています。新設住宅着工戸数は2017年度95万戸、2020年77万戸、2025年69万戸、2030年は60万戸です。
広義のリフォーム市場は2030年度まで年間6~7兆円台の横ばい、空き家数や空き家率は、既存住宅を解体する、住宅用以外の有効活用がないと、2013年820万戸13.5%から、2033年には1,955万戸27.3%アップすると予測されています。
参照元:野村総合研究所(NRI)
(https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2018/cc/0613)
総務省国勢調査、国土交通省の住宅着工統計によると1985年時点60歳以上の大工人数の比率は全体で見ると5.7%でした。
しかし、2015年時点で38.7%です。データからも年々、大工の高齢化は進み若手は減少していることがわかります。高齢者もいずれ引退しますが、若手人材が入らない状況は建築業界の衰退につながり深刻です。
参照元:野村総合研究所(NRI)
(https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2018/cc/0613)
職業として大工を選ばない理由は複数ありますが、労働条件と賃金問題は大きな要因です。
厚生労働省の令和3年度賃金構造基本統計調査によると年齢43.9歳で約31万円、ボーナスが約30万円です。(※)ただ、大工の場合、日給という会社も多く、悪天候やケガで働けないと、その分、給与も低くなります。労働時間も他業種より長いこともあり、週休2日土日休みもないケースが多です。暑さ寒さも無関係の仕事のため、体力的に厳しいといえます。
※参照元:令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html)
「仕事は見て覚えろ」という昔ながらのやり方を取っている工務店もあります。親方や先輩の背中を見て仕事を覚える昔ながらのスタイルに、抵抗感を持つ若者もいます。
労働条件の厳しさ、一人前といわれるレベルになるまで時間がかかる昔ながらのスタイルが、若者を遠ざける原因のひとつとして考えられているのです。
人手不足を解消するためさまざまな動きがあります。その中に現場での工程簡略化や、労働環境と働き方の改善があるのです。
労働条件の厳しさや昔ながらのスタイルから脱却し、効率性を高める動きも増えてきました。現場工程の減少はそのひとつです。現場で家を一から建てるのではなく、工場で組み立てて取り付ける方法があげられます。
パネル工法なら工場で作り、現場ではめこむだけで効率性を高められるのです。現場での工程を簡略化できるため大工の負担も軽くなります。
労働環境や働き方の改善は急務です。若者が「労働条件の厳しさ」を感じるなら「厳しくないイメージと実際の改善」が求められます。
たとえば、ロボットやコンピュータを積極的に取り入れる方法です。部材や製造工程の中にロボット、システム化を採用すればミスも減り、大工の作業も大幅に減らせます。資材を運ぶ、溶接などのロボットを活用すれば大工仕事の負担も軽くなるのです。
人手不足に悩んでいるなら、パネル工法の導入を検討するのもおすすめです。パネル工法を取り入れることで、コスト削減・工期短縮・耐震性向上 を実現でき、現場の負担を軽減できます。
パネル工法とは、工場であらかじめ製造された耐力壁(パネル)を使用する建築手法です。従来の施工に比べ、手間を減らし、工期を短縮できるのが大きなメリット。工場で一部の作業を完結させるため、熟練の技術に依存せず、一定の施工品質を維持しやすくなります。
パネル工法には3種類あります。大型パネル工法は、壁一面を工場で一体化し、クレーンで組み立てる工法です。現場作業を大幅に削減できる一方で、搬入経路の制限が多い点が課題となります。大壁パネル工法は、一部施工済のパネルを柱や梁に釘打ちする工法です。コスト削減に優れていますが、大工の技術によって品質が左右されやすい特徴があります。
おすすめは、真壁パネル工法です。柱の間にパネルを嵌め込む工法で、耐力面材・間柱・枠材の取り付け作業を工場で完結するため、施工の安定性が高く、新人の大工でも施工しやすいのが魅力。ただし、製造・販売している会社が限られる点には注意が必要です。
建設業界というと、以前まではきつい・汚い・危険という「3K」のイメージがありました。しかし、近年では給料がよい・休暇が取れる・希望がもてるという「新3K」を掲げ、課題の改善に取り組んでいます。
ここからは、労働者の高齢化や若者離れによる人材不足をきっかけに誕生した新3Kについて、各取り組みの特徴をチェックしていきましょう。
労働者にとって給与は高額であるほど嬉しいものです。実際に収入が多ければ仕事へのモチベーションアップにもつながるため、離職率を下げるのにも役立ちます。しかしこれまでの建築業界は、大手ゼネコンや建設会社の経営者だけが平均年収を上回る収入を得ており、中小建設業者は管理者でも同業界における平均年収を下回る収入しか得られていませんでした。
また、建設業就業者のほとんどは、月給制ではなく日給制であったのも問題点として挙げられます。日給制は働いただけ収入が増えるため、休まず働けば大企業の大卒正社員に劣らぬほどの年収を得ることが可能です。一方で休んだ分だけ収入が減るので、収入が安定しないというデメリットがあります。
そこで国土交通省では、社員の労働に釣り合った給与を支払うための取り組みを実施。建設業界全体の労務賃金改善や日給制から月収制の導入を行い、平均収入の向上を図っています。
建設業界において最も重大な問題は、休日を確保しにくいという点です。建設業はどの工事も工期が決まっており、その中で工事を行わなければなりません。しかも、複数の企業が連携して1つの現場にあたっているケースがほとんど。1社でもスケジュールが後ろ倒しになれば、他の企業のスケジュールにもズレが生じてしまう可能性があります。
また、天候の影響で工期が遅れた場合も、遅れを取り戻すために現場スタッフは長時間労働が強いられるでしょう。時には休日を返上することもあるため、「きつい」というイメージを持つ人も多いようです。
国土交通省ではこのようなイメージを払拭するために、週休2日を確保するための取り組みや適正な工期を作成するためのガイドラインの公表を実施。2024年度より時間外労働規制もスタートするので、今後はより大幅な労働環境改善が期待できます。
若者の業界離れによる人員不足の原因として、若者が建設業に対して興味がない点が挙げられます。これまでの建設業界は「身体的疲労が大きく休日も少ない、さらには危険で汚い」というイメージが強く、建設業界で働きたいと考える人は多くありませんでした。
このような事態を改善すべく、国土交通省では若者が建設業界に興味が持てるような取り組みを実施しています。たとえば、建設業に従事する「かっこよさ」を伝える情報マガジンの発行。現場の囲いに窓を設置して工事の様子が見えるようにする、小中学生へ向けて現場体験や重機の試乗会を行うなどが挙げられます。
また、革新的技術で業務効率化を図る「i-Construction」も推進しているもの特徴です。このシステムを導入すれば、現場の調査から設計・施工・維持管理までのすべてをプロセス化できるため、少ない人員で効率的に作業を進められるようになります。
大工に対し、きつい、きたない、きけんという3K仕事のイメージを払拭しないと、今後も衰退していくだけです。負担軽減を中心に考えるなら、労働条件の改善、昔ながらの働き方からの変革が求められます。現場での工程を居力減らすだけでもイメージは大きく変わるのです。その具体的な対策としてパネル工法は有効な選択肢になりえます。
耐力壁の強さを表す「壁倍率」の国土交通省大臣認定を受けている真壁パネル工法の中から、壁倍率の高いパネル工法を取り扱っているメーカーを3社選出。工務店・ビルダーの課題別に、おすすめのパネル工法メーカーを紹介しています(2022年4月1日時点)。

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