工場で作った床や壁などに使用する木製パネルを、現場で組み立てるプレハブ工法の一種のことをパネル工法といいます。2×4工法では組み立てに釘を使用しますが、木質パネル工法では接着剤を使用しており、枠材が細かく作られているのが特徴です。
また、下地材や断熱材、電気配線などもパネルにセットになっており、この点でも2×4工法と違いがあります。
さらには、パネル工法の特徴としては、骨組み(フレーム)となる柱や梁のない壁式工法であり、「面」によって家を建てるため耐震性に優れています。
パネル工法では、工場で構造体に使うパネルを加工しているため、現場では組み立てるだけなので工期が短いというメリットがあります。
また、構造体が規格化されているため、安定した品質が保てます。さらに断熱材や下地材、電気配線などが工場でパネルに組み込まれているため、施工による技術的なバラつきも少なくなります。
工場からパネルの状態で運搬されるため、現場の道路幅が狭かったり、土地が狭かったりなどの条件によっては建てられないことがあります。またパネルには工場で断熱材も組み込まれていますが、運搬中にずれたり、雨などで濡れてしまったりすると、断熱性能が落ちる可能性があります。
パネルは規格化されているため、細かい要望に対応できないこと、さらに面で建てる工法のため壁の配置に制約があり、間取りには制限があります。
在来工法とは、木造軸組工法とも呼ばれる日本に昔からある伝統工法をもとにしたものです。コンクリートの基礎に柱と梁を組んで家の骨組みを作って家を建てるため、増改築がしやすく設計・施工技術も普及しています。工程では屋根が先に仕上がるため、雨の多い日本の風土にも適しており、一般的な工法と言えるでしょう。
地震や台風などの水平方向にかかる力には、柱と梁で作った枠の中に、木材を斜めにいれる筋交いや、耐力壁で強度を出しています。
面で支えるパネル工法と違い、柱と梁が基本構造のため大きな窓や間口、間取りなどに自由がきくのが在来工法の特徴です。希望のデザインの家づくりがしやすく、将来のリノベーションにも対応しやすくなります。
また在来工法を採用している業者は多いため、理想を実現してくれる信頼できる業者を見つけやすいのも魅力です。
自由な設計ができる代わりに、パネル工法のような規格住宅より工期が長くなります。打合せにもある程度の時間がかかるため、余裕が必要です。
また自由度が高い分、規格化されたパネル工法より費用が割高になります。工期が長いことも費用に影響しますし、職人の経験や技術による品質にも差が出てしまうことがあります。
耐震性や気密性に優れ、コストパフォーマンスも良いパネル工法。エアコンや暖房などの光熱費を抑え、地震にも備えた家を建てたい人や、なるべくスピーディにできるだけ安く家を建てたい人に適した住宅建築法です。
パネル工法と在来工法の違いについて、4つの性能「断熱性」「耐震性」「耐火性」「防音性」をそれぞれ比較していきます。
柱や梁によって構造が成り立っている従来工法は、どうしても隙間が多いです。ちかごろでは、内側に石こうボードを貼る方法で気密性を高めていますが、上下には隙間が生じてしまうため、通風経路内に断熱材を充填する対応が必要になります。それが難しい場合には、断熱性をあげることは困難だといえます。
一方、木造軸組パネル工法や木質パネル工法、あるいはツーバイフォー工法などの場合は、高断熱の住まいに仕上げることが可能です。ただ木質パネル工法においては、断熱材がパネル内に取り付けられた状態で工場から届けられるため、途中で雨にぬれたり運搬の際にずれたりしていないか、あらかじめ確認しておくことが大切です。ダメージを受けた状態では、断熱性が低下してしまう可能性があります。
横揺れに対して強度が低いという構造上の問題点があります。ですのでバランスよく耐力壁を配置。強度の問題にアプローチします。新耐震基準では、バランスの良さもポイントです。もちろん、在来工法であっても基準を満たしていれば、充分な耐震性のある住まいになります。
木造軸組パネル工法の場合は、従来工法がもつ良さは残しながらも、木造枠組壁工法のようなモノコック構造を取り入れているので、耐震性はかなり高くなっています。
ファイヤーストップ材の技術を活用することで、従来工法とパネル工法の耐火の性能差は、かつてより小さくなってきています。
ただし、木造軸組パネル工法は、柱・梁をベースとした木造軸組工法でもあるため、注意が必要です。木造軸組工法は基準を満たした部材を正しく使用していないと「省令準耐火構造」の基準をクリアできません。ハウスメーカーによってはクリアするのが難しい場合もあるため、あらかじめ確認をしておくことが大切です。
木造軸組パネル工法・木質パネル工法・ツーバイフォー工法のいずれも、高い防音性をそなえています。また、従来工法の住まいであっても、窓を二重ガラスにしたり吸音材を使用したりすることで防音対策ができます。ですから、防音性の高い住まいに仕上げたい場合にはハウスメーカーの担当者に相談して、おすすめの防音対策についてしっかりと検討しておくようにしましょう。
当サイトでは、パネル工法の中でも簡単施工×高耐震をかなえる真壁パネル工法を特集。
おすすめの真壁パネル工法メーカー3社を紹介していますので、ぜひご参考にしてください。
耐力壁の強さを表す「壁倍率」の国土交通省大臣認定を受けている真壁パネル工法の中から、壁倍率の高いパネル工法を取り扱っているメーカーを3社選出。工務店・ビルダーの課題別に、おすすめのパネル工法メーカーを紹介しています(2022年4月1日時点)。

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